たびたびテレビなどにも登場する富士山麓の「卵拾い牧場」では、栄養価の高い美味しい卵ができます
1999年12月10日
 中部経済新聞掲載


富士山麓の「卵拾い牧場」
(農)東富士養鶏場

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 東名高速道路の御殿場インターを出て15分くらい富士山に向かって走ると、裾野付近一体に広々とした荒野が見えてくる。そのすべてと言っていいほどの広い高原に、ニワトリが放し飼いされている所に着く。この鶏が産んだ卵を自分で拾うことができる「卵拾い牧場」がある。その卵は一般の卵と違い、栄養価も高く美味しいとの評価もあり、たびたびテレビなどにも登場している。私は愛知県・岐阜県の米穀店経営者の指導を長年しており、米屋さんが米以外の商品で一般のスーパーや大型店が扱っていないこだわり商品を販売したいとの意見から、安全で安心のおいしい卵を求め、東富士養鶏場を訪れた。  鶏が産んだ卵を自分で拾うことができる「卵拾い牧場」は、富士山麓にありテレビでも紹介されたことがある
(農)東富士養鶏場の代表者 石田九市氏  この(農)東富士養鶏場(代表 石田九市氏)では特殊卵生産及び販売をしており12万羽のニワトリが飼育されている。養鶏場とは別に関連企業である5つの別会社等も経営する大きな組織体である。全体の代表者が石田九市氏だ。鶏卵部門・食肉部門・観光、ヘルシー部門・コフナ部門と4つの事業をこの6つの企業で行う。総合社名は「P.Bio.Fuji」。卵は鶏舎から自動的に入卵し包装される設備が整っている。窓が空いていて鶏が運動する面積が普通の場合、坪当たり45〜50羽のところこちらでは15羽とかなり広い場所で飼育しているので、この鶏肉のおいしさは歯ごたえがあっておいしい。
 しかし、何と言っても絶景の富士山の麓の広大な敷地に、放し飼いになっている「たまご拾い牧場」は楽しい。入場料は大人1,260円子供630円。15,000坪もある広いこの牧場に15,000羽の鶏が放し飼いにされている。一羽一坪とは恵まれたニワトリ達である。中に入ると人なつっこいニワトリが近くによってきてかわいい。ときどきびっくりするほど大きな声で「コケコッコッコ―」と鳴く。ニワトリの習性として卵は隠れたところへ産み落とすようで、それを探すのもまた楽しいものである。園内をこの養鶏場の石田 史場長さんに案内して頂いた。大きな草に覆われたところのあちこちに卵は転がっていた。それをお客様が楽しそうに拾う。そびえたつ富士山をながめながらの卵拾いはなんとも心地よい。 富士山麓の広大な敷地に15,000羽が放し飼いになっている
卵拾い牧場ではヘルシーなチキンを加工したスモークチキンを販売している  拾ってきた卵は大人10個 子供6個をお土産としてもらうことができる。それをこの牧場の調理場兼食堂(150人収容)で卵焼き等をしてたべることもできる。いつも家庭では料理をしたことのないご主人や子供さん達が楽しそうに調理をするという。富士山を眺めるだけでなくこんなに楽しい観光スポットは、いまでは名所になっている。またこの場所で行うガイバンとカヤでむしてつくる「炎のバーベキュー」も好評である。いま、食品加工業も安全性などで過渡期をむかえている。かつてはなんでも作れば売れる時代であった。しかし、長いあいだの無防備な添加物入り食品は、アトピー等からだのあちこちに悪影響を及ぼしていることが明るみになってきた。ようやく食品の安全性が問われるようになったのだ。有機栽培の野菜などがスーパーの店頭に並ぶようになったのもこの数年前からである。
 東富士グループ企業体の一つである東富士農産(株)では日本農業の安全性の見地からコフナ(土壌改良材)の技術を海外へ出向き研究を重ね、日本に導入して、コフナ製品の普及拡大を図っている。このコフナはお米づくりにも広く貢献しており、コフナ農法米として全国でも「安全・安心・おいしいお米」として販売されている。いまでは多角経営で揺るぎのない企業体に成長したこのP.Bio.Fujiも最初は養鶏場として発足した。しかし、石田九市代表の積極的経営姿勢から、公害の研究やヘルシー食品・卵拾い牧場などの観光事業・そして、高不可価値商品の開発、と常に前向きに前進してきた積極性はすばらしい。企業は社会的にも責任をもち永続していくことが使命であるといえる。しかし、なかなか繁盛し続けることはむつかしい。東富士養鶏場の企業体は富士山のようにこれからも広く高く伸びて行く予感がする。社会に貢献する企業はかならず存続し繁盛するはずである。

●(農)東富士養鶏場
 静岡県御殿場市板妻211
日本農業の安全性の見地からコフナ技術を海外へ出向き研究を重ねた
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『うつりゆく商業環境と躍進するまちと店』
広野 嘉代子