2001年7月20日 中部経済新聞掲載 |
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長野県南木曽と言えば妻籠宿や馬籠宿で有名なところで、皆さんも一度は訪れたことのある地だ。その馬籠宿や妻籠宿を通り越し、しばらく上がった山の中腹あたりの一体に広がる木曽路ランドは下界とは違った別世界がそこにはたくさんあった。私が最初に訪れたのは「ホテル木曽路」でした。館内は優雅なシャンデリアに広いロビーとオシャレな空間がそこにありました。山また山にかこまれたこの場所にこんなすごい施設があるとは本当に驚きでした。ホテル木曽路の支配人鬼頭信男氏の案内で「木曽路ランド」(http://www.kisojilando.co.jp)全体を車で回った。それくらい広い。この木曽路ランドは鞄チ殊精礦代表取締役社長 中村博氏(052−799−1515)が経営するもので、この観光事業は本業あってのものと言う。 |
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69年創業の鞄チ殊精礦はセラミックス原料のひとつである加里長石のトップメーカーである。南木曾町の誘致企業として86年から同町に進出し、約60万uを所有して現在も花崗岩の採掘を進めている。「採掘はある意味で自然破壊。その跡地を何とか自然の形に戻したいと、採掘開始当初から工場周辺に桜の木を植えるなど努力をしてきました。しかし、本当にもとの山に戻すには200年かかるといわれます。それならば周辺の環境と2つの源泉という資源を生かしながら、「里山」という新しい自然づくりで跡地を有効活用しようと考えまして、地域活性化にも貢献できる観光・リゾート事業を本業と同時に進めてまいりました。こうした取り組みは地域の方々にも充分理解して頂いています。」と中村社長。 |
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| 92年に開業した温泉施設付帯の大型ドライブイン「木曽路館」がスタートで、現在年間50万人を集客している。11億円を売り上げる人気施設になっている。館内はそば打ち体験ができる「そば道場」があったり、ゆったり温泉につかりながら周辺の山々が一望できる大パノラマ露天風呂がある。その後94年には木曽路別館「四季亭」開業。年間生産量400kl製造可能なビール工場併設の地ビールレストラン「バーリーハウス」とホテル木曽路を97年に開業。そしてホテル木曽路に隣接の「さくら苑」を今年の1月1日オープンと次々に建設を進めてきた。そして同時に広大な敷地内にオートキャンプ場(25ヶ所)をはじめ炭焼き小屋、ホタルが生息する池、木曽馬牧場、2000本の桜の木を植えた桜パークなどの自然園も整備した。花崗岩採掘跡地は自然園を生かした一大リゾート「木曽路ランド」として見事に生れかわったのである。 |
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中村社長の「里山構想」はホテル木曽路にとっては大きな付加価値。そして逆に、里山の中の一つがホテル木曽路という位置付けである。現在20万uの木曽路ランドの中で、実際に営業施設として稼動しているのは、ホテル、地ビールレストラン、ドライブインの約6万6000u部分に過ぎない。ホテル周辺の自然環境の整備にはトータルで実に約8億円をこれまでに投じ、木曽路ランド全体では約55億円の投資をおこなってきた。今年中には屋外の林間プールとテニスコート、さらに2kmの散策路や展望台2ヶ所の整備も計画し、数億円の投資が予想されている。木曽馬牧場もホタルの池も入場料をとるわけではない。しかし、これらが木曽路ランドの全体の宝物ですと中村社長は言う。 |
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「ホテル木曽路」の玄関前の池では何千匹といわれるメダカが泳いでいる。一定の温度を保たないと死んでしまうメダカも、温度調節機能付池で大事に保護され元気に泳いでいる。ここへ来れば子供から大人まで一日楽しめる施設が整っている。私が感心したのはどの施設も満遍なく行き届いていることにある。中村社長の良いときけばどこでもすぐ飛んで行く、そのパワフルな行動力と研究心そして自然環境を大切にする、「里山構想」。自然と人間が共生する豊かな「里山」の復活である。その意気込みには敬服する。長野県の魅力のスポット南木曽はまだまだこれからが楽しみだ。 |
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| トピック履歴一覧へ | 中部経済新聞連載記事(毎週金曜掲載) 『うつりゆく商業環境と躍進するまちと店』 広野 嘉代子 |
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